NHK 特報首都圏「事故米はなぜ広がった~徹底検証 農林水産省~」: "農薬やカビを含んだ事故米が食用に偽装された問題。業者間で転売が繰り返され流通が拡大、国民の食への不安を強めることになった。取材を進めると、農林水産省は事件発覚の1年前から不正を疑う情報をつかんでいて、偽装や転売をチェックする機会が何度もありながら不正を見逃してきたことが明らかになった。なぜ被害は広がったのか? 食の安全は確保できるのか? 事故米の不正流通を許してきた農林水産省の責任を徹底検証する。"お決まりの「安全のためにもっとちゃんとした管理が必要」との結論に持ち込んでいた。アホか。どうして、なぜ「事故米」とやらは発生するのか、そのメカニズムはどうなっているのかを問うべきでなかったのか。
番組でカメラが捉えたように、三笠フードの購入した事故米は「カビ」米がほとんど。なぜ輸入したお米にカビが付くのか。農水省が国内農家を保護する目的で、輸入米を市場から隔離するべく長期間倉庫に保管して、わざと腐らせるからである。カビがつけば大万歳。食えないコメとなるから国産米には影響がないと安心して、その処分を子分に命じるのである。今回、その子分が親分を裏切ってちょっくら儲けようとした。これが真相。
問題の本質は、異常に高いコメの輸入関税と、それをWTOに認めて貰う代償として農水省が進んで受け入れているミニマムアクセス米と、それを市場から隔離しようとする農水省の姑息な小細工にある。
お上からの命令で農村の利権擁護に汲々としなければならないNHKにそんなことを期待してもダメなことは重々承知しているが、今回の「徹底検証」はあまりにお粗末であった。
14 件のコメント:
散人さんのいわれるように、
「問題の本質は、異常に高いコメの輸入関税と、それをWTOに認めて貰う代償として農水省が進んで受け入れているミニマムアクセス米と、それを市場から隔離しようとする農水省の姑息な小細工にある。」
まさに、NHKはこれがわかってはいるが、下手にこのように報道したら外交問題になるでしょう。で、散人さんがきらう農村住民よりにお粗末番組にした。
農水省の小細工も見事ですね。どっかの防衛省の航空幕僚長配下の防衛大卒より、さすが東大卒の農水官僚と、その配下で動く国立大の農学部出身者の地方局連中です。頭が違う。
農業政策官僚万歳でね。
匿名さんは鋭いですね。農水官僚は頭がいい。悪賢い。それ以上に「ニッポンの農村とそのライフスタイルを守るのがおいらの使命だ」という強い使命感を持っている。そのためには都市住民に犠牲を払わせることは「正しい」ことだと信じている。一種の「原理主義集団」だと思います。ネオコンみたいでこわい。
今回の「事故米問題」も、これで国民に「外国農産物はこわい」という意識を植えつけることが出来れば大成功だと思っているのではないでしょうか。「肉を切らせて骨を切る」ということで、現場の担当官はばさばさ責任をとらせられることになっても仕方がない。「人身御供」ですな。可哀想に。
思いこみの強い集団はこわいです。
農水官僚は、散人さんの言われるように、使命感を持っていません。もっている官僚を見たことない。ただ、都市住民から搾取することはまさに「正しい」ことだと思っています。
だって、全国各県に県立の農業試験場等多数ありますし、大学の森林、農園等もいっぱいある。最低の技官クラスでも地元の有力者の入り婿として生活が安定します。
散人さんのように、ケチ友銀行さんを相手にするひつようはないし、農林中金のCDOの穴ぬぐいまで都市住民はやってくれるんですから。
そうですか。あの執拗さは「使命感」ではなく「入り婿願望」から来るのですか。実利は信念に勝る。納得。
ニッポンの農業ほど「政・官・業」の鉄の三角形が強固な業界はないみたいですね。エライ農業経済の先生も「農業とは政治である」と断言している。産業界ではそういう業界は確実にダメになるのが今までの例。
株を買っても損をしない会社は、そういう三角形とは無縁な関西系(中部系)の会社だけだった(松下、トヨタ、ブリヂストン、武田?、江崎グリコなどなど)ということが如実にそれを物語ってます。
週刊新潮で高山正之が米国赴任中に向こうで食べた米国産日本米がとても旨かったと回想し(日本が不作の年にだいぶこちらに送ったそうな)、今回の騒動の背景に米国産米の旨さを知らせないためのMA米隔離策があると喝破しています。
普段はぶっ飛んだトンデモ論を書いているコーナーですが、自分の体験に基づいているためか、良いことも書くのですね。
そう、どこのコメもそれなりに旨いですよ。特に日本向けに日本種の種を使って生産されたコメは全く同じ(豪州のカベルネソーヴィニヨン・ワインはフランスのものより品質が安定しているぐらい)。外国のお百姓さんが丹誠を込めて作ったコメをわざと腐らせるとは、罰が当たります。
散人さんは、日本の農業を産業とみておられたんですか。ちょっとびっくり。
日本の農業は産業ではないですよ。なぜ、天皇家が毎年のように新嘗祭を行うのですか?
「農=統治」だからこそ皇国2500年の世界なんですよ(笑。ですので、現在でも、農・政・官の鉄壁のトラアングルがあるんですよ。
産業として昔からあるのは、「商」であって身分は最下位。まあ、ほんとの産業(馬具等の為の皮物系ですね。)はさらにその下の○●ですから。
なお、散人さんがよく使われる百姓という言葉、
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%99%BE%E5%A7%93
にあるように古代律令国家では「良」に分類される国民の主流であり、江戸時代でも田畑・家屋敷をもつ、長屋暮らしの都会人とは一線を画す者ですよ。
あと、外国にはお百姓さんはおりませんです。金銭目当ての農業経営者と農業従事労働者しかいませんので、かれらの作物は、市場価値でしか意味を持ちません。よって、古米にしてわざと台風等の水害で腐らせて処分をして当然です。
こっちの匿名さんのコメントは農村住民の本音をよくあらわしていて面白いですね。そうですか、都市住民は最下層民ですか。
お互いに人を見下す連中と一緒に暮らすのは嫌でしょうから、都市と農村は国を別にしましょうや。日本の都市は昔のアテネやベネチア、今のシンガポールみたいに都市国家を作っておどろおどろしい農村による支配から独立します。一挙に近代国家が成立するな。
あんたたちヒャクショウは昔からの文化を守って「地産地消」で優雅な生活を送ればいい。しかしクルマやテレビは自分が稼いだお金で買ってください。また農水族政治家や農水官僚を食わすための年貢も自分で納めてくださいね。
http://essays.noguchi.co.jp/archives/99
食料価格高騰対策はコメの輸入拡大
http://essays.noguchi.co.jp/archives/106
食料問題の本質は量不足でなく高価格
http://essays.noguchi.co.jp/archives/101
食料問題の解は自給率向上ではない
http://www.ewoman.co.jp/winwin/124/2/4
野口悠紀雄さんも、日本の農政についてはいろいろ問題点を指摘していますね。私もアメリカ産の米は食べたことがありますが、安くておいしいですよ。関税がなくなったら間違いなくそっち食います。一番下の記事の対談で、ここまで日本の農政がめちゃくちゃなのは国民がバカだから、とぶった切っていますが、その通りだと思います。自分も前はそのバカの内の一人だったので・・。
おっ、野口悠紀夫が頑張っている! なかなか勇気の要ることだと思います。ニッポンではこと農業問題について正論を述べると、ウヨ・サヨの両側面からよってたかって揶揄中傷の潰し攻撃に遭うから、マスコミで食っている普通の学者や有名人は口をつぐんで「触らぬ神に祟りなし」スタンスをとるのですが、野口悠紀夫には勇気がある。尊敬します。
彼は「超整理術」ばかりが有名ですが「40年体制」という言葉を最初に使ったグループの一員。理系だから合理的な判断が出来る。
田んぼは屋根と壁がないだけで工場だよ。蛇口をひねれば水が出るし、コックをひねれば、田んぼの下に埋設された暗渠を通して使用済み排水(工業排水)は川にたれ流し。田んぼを工場化したのは農水省と土建産業。そこに、商業に長けた外資系、国内財閥系の石油化学会社謹製の農薬(殺虫剤、除草剤)をガバガバ入れて、馬に代わってトラクターなどの農機で石油炊きまくり。日本の米作りは石油に依存した産業だけど、経営効率めっちゃ悪いおかげで選挙権もってる人がたくさんいて、一票の格差もあってめっちゃ強いよ。知り合いの頭きれる農家は、金銭目当ての農業経営者なので、中国などから研修生として農業従事労働者を安く雇って、彼は油絵と釣りを満喫してます。彼の作物は、日本ならでは特産品として賞賛されております、はい。
>油絵と釣りを満喫
そうか、1000万円もしそうな上等のバスボートを引っ張ってくるトレーラーのナンバーはおおむね「イナカナンバー」である理由がわかったぞ。
http://www.zakzak.co.jp/top/200811/t2008111045_all.html
副収入狙うなら、株より農業…週2日で年1000万円
今日のZAKZAKの記事にもこんな記事が・・・。まあこの人も賢いといえば賢いですが。政府の食管はいつ終わるんですかね。
ハハハ、まさに「濡れ手に粟」商売ですな。重要なことは、この人は親の農地を引き継いでいるということ。都会の零細企業家族とは違って相続資産に相続税はかからないし、まさにウハウハです。だったらおいらも農業をと思っても、都会もんは原則として農地は買えない。借りるしかないけど借りたら要は小作人で地主に儲けの大半を吸い上げられてしまう。農業で儲けるのは親が農家であることが大前提。
農地は小さいほど儲かるというのもヘンですね。これは零細農家を食わせることこそ使命だとするニッポンの農政がもたらした大弊害で諸悪の根源。
武田百合子は『富士日記』(昭和40年代の作品)で農家が「田圃三枚あれば年に三日の作業で一家が一年食うものが作れる」と豪語している言葉を紹介してます。昔から変わらない。だからイナカに金持ちが多い。さらに一旦有事になればイナカのヒャクショウはさらに富み、都市貧民は飢えて死ぬのです。だからイナカにウヨが多い。
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